主砲が上沢の復活勝利に花を添えた。日本ハム中田翔内野手(31)が、オリックス7回戦(札幌ドーム)で今季初の2本塁打を放った。「今日は本当に上沢に勝ちをつけてあげたいという気持ちが強かった。本当によかった」。先制2ラン&ダメ押し3ラン。全5打点を挙げる活躍で上沢を援護し、自身も12本塁打でリーグトップに浮上した。

3回1死一塁で先発左腕のアルバースに対し、カウント1-1から130キロのチェンジアップを左翼席へと突き刺した。「集中することだけを心掛けて。上沢に気持ちを楽にした状態で投げてもらいたかった。狙っていない、自然と」。1点リードの7回にも、替わったばかりの荒西の初球を豪快に左翼スタンド上段へ放り込んだ。

前カード福岡でのソフトバンク戦では、5戦目まで21打席連続無安打と調子を落とした。「さすがにメンタル的には相当きつかった」が、25日に待望の1発。そこから8打数4安打、3本塁打と吹っ切れた。「誰かが打てない時は誰かがカバーするというのを、みんなで心がけてやっていきたい」。ここからは、周囲を助ける番だ。

試合後、栗山監督は「今日は4本、本塁打を打つと思いましたけどね。今日の2本の本塁打は大きかった」と称賛した。中田は「上沢が久々に勝てたのはチームとしても大きいと思いますし、こういう試合をどんどん重ねていきたい」と言い切った。やはり4番のバットからの1発は、チームを加速させる。【山崎純一】