ヤクルト原樹理投手(27)が、5回1失点で今季2勝目を挙げた。

前日は20失点の大敗があり、さらに負ければ3位転落の試合で粘りを見せた。「昨日の負け方があって、少し意識したけど、内容よりも結果で勝ったというのがよかった」と振り返った。

初回からいきなりピンチを背負った。1点を先制され、さらに1死満塁。しかし阪神梅野、木浪から連続空振り三振を奪い、最少失点でしのいだ。マウンドに上がる直前、キャプテン青木から「取られた時は、その時はその時で、次に切り替えていくと言うことを絶対に忘れるな」と声をかけられた。ピンチで、マウンドに来た捕手西田からは「全然大丈夫、ここで抑えれば」と言われ、気持ちが落ち着いた。原は「そこから切り替えて、満塁でも、ノースリーになってもどうせ四球出すなら腕を振って。最後はどうせならという感じで開き直れた」と明かした。

今春のキャンプ中に、声楽家の父敏行さんが亡くなった。つらいリハビリでも、試合中のピンチの場面でも、天国から力をくれる。「苦しい時でも、奮い立たせてくれているかなと思う。ピンチでもこんなところでくじけられないとか、リハビリの時もくじけてられないと思わせてくれたのがおやじなので、その思いもこれからも持ちながら最後まで諦めずやりたい」と話した。