「ハマの宇宙人」が危機管理能力を習得した。先発井納翔一投手が7回6安打無失点で今季3勝目をマーク。

ストライク先行の無四球投球で82球で中日打線を封じた。プロ初スタメンの根尾を3打数無安打で圧倒。「キャンプ中の2軍戦で初球の直球をきれいなライト前ヒットを打たれている。それだけは避けようと思っていた」と1打席目はスライダーから入り、150キロに迫る3連続直球で見逃し三振に沈めた。

危機を想定して受け入れる思考が安定感につながっている。「どんな試合でもピンチは絶対にくる。それに対してどれだけ準備ができているか。それを自分で考えて、今のところ良い方向にいっている」と窮地で粘りを発揮。今季は5試合の先発はいずれも3失点以内で大崩れがない。この日も3度の得点圏を冷静沈着に対処した。

先発陣は若手が台頭し、唯一の30代。奇想天外な発言を繰り返してきたおとぼけキャラからの脱却しつつある。「もう34歳になりますし、もう若くもない。しっかりと経験を踏まえて、残りのシーズンを最後まで戦っていきたい」と1カ月ぶりの白星も浮かれることなく真顔で言った。【為田聡史】

▽DeNAラミレス監督(井納について) 今季はすごく安定している。ずっと良い状態をキープしている。今日は今年1番のスタミナもあった。投げる度に良くなっている。