「コロナショック」に襲われたソフトバンクが、首位攻防の初戦に逆転負けした。序盤のリードを「勝利の方程式」で守り切れず、2位楽天とのゲーム差は1になった。

動揺があったわけではなかろうが、勝勢が一転した。6-3の7回からサブマリンの高橋礼が救援。だが2死からロメロに適時打を打たれ、2点差に迫られた。8回はモイネロ。2死からブラッシュの適時打で1点差に詰められると、浅村には右越えに逆転2ランを浴びた。工藤監督は「投げた人間、サインを出した人間が悪いのではなくて、ベンチが意識付けできていれば変わっていた。今日はベンチの責任」と悔やんだ。

1日に長谷川が、3日には新たに1軍スタッフの1人が新型コロナウイルス感染が判明した。この日からの楽天戦は開催が危ぶまれる状況だったが、保健所からはチームに濃厚接触者なしと判断され、予定通りに開催にこぎつけた。その中でも初回から3点を奪うなど、選手たちはいつも通りプレーし、指揮官は「(勝ちたい)思いはしっかり持った中で、選手たちは戦ってくれた」とねぎらった。【山本大地】

▽ソフトバンク高橋礼(7回、先頭四球から1点を許し)「ボールが先行してしまい、苦しい投球になってしまった。明日から切り替えてやるしかない」

▽ソフトバンク・モイネロ(8回、浅村に逆転2ラン被弾し)「初球のカーブが甘くなってしまった。調子はいい状態が続いているので、次は0点で抑えたい」

◆7月28~30日 2軍調整中だった長谷川がウエスタン・リーグ阪神戦(タマスタ筑後)に出場。

◆31日 長谷川が微熱。

◆1日 長谷川が新型コロナウイルス感染を調べるPCR検査で陽性。翌2日の西武戦中止を決定。1日のうちにファーム施設にある寮から通う1軍選手ら7人は緊急で同検査を受け、全員陰性。

◆2日 選手、スタッフら約200人がPCR検査を受ける。ペイペイドームとファーム施設を消毒。

◆3日 チームはペイペイドームで全体練習。練習後、1軍スタッフの陽性判定が判明した。このスタッフ以外の1軍の86人は陰性だった。選手と首脳陣の一部は夜までに仙台へ移動。陽性判定のスタッフと、業務上で接触が多いと判断したスタッフ2人は自宅待機となった。4~6日のウエスタン・リーグ広島戦(由宇)は中止。