広島のドラフト1位、森下暢仁投手(22)が新人投手で一番乗りの完封勝利を決めた。5回2死まで無安打に抑えるパーフェクト投球をみせ、2安打12奪三振の快投で今季4勝目を挙げた。

  ◇    ◇    ◇

<森下の緩急> 

いつも以上に直球主体の投球で最後まで押し込んだ。前回登板まではカットボールを多投したが、この試合は真っすぐでファウルを奪うなど、終始カウントを優位に進めた。その肝となったのは、ストライクゾーンにしっかり収め続けたカーブ。8回の木浪に対してはカウント1-1から、この日最遅の106キロカーブを見せ、146キロ→150キロの直球を続け、ともにファウル。最後はカットボールで内野ゴロに仕留めた。計23球のカーブを投じたが、その前後球が直球でなかったのは1球だけで、カーブの連投もなし。捕手の坂倉は「持ち味を考えた時に直球が一番良い球だと思った」と説明したが、それを生かしたのが「直球→カーブ」か「カーブ→直球」の球速差を使った配球だった。