日本ハム中田翔内野手(31)が、指揮官のメモリアルをアーチで飾った。15日ロッテ11回戦(ZOZOマリン)の4回無死一塁、左越え16号2ランを放った。16本塁打、54打点でともにリーグ単独トップに浮上。3打数2安打3打点の活躍で、栗山監督の通算600勝に花を添えた。

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暑さを吹き飛ばす、爽快な1発を飛ばした。1点リードの4回無死一塁。中田が高めに入った133キロフォークを、弾丸ライナーで左翼ラグーン席に運んだ。「テラス、万歳」と敵地のラッキーゾーンにご満悦。心の中で大喜びしながら、ダイヤモンドをまわった。

1回には1死一、三塁の好機で、遊ゴロの間に先制点を挙げた。「1打席目、打点はついたけど凡退していた」と振り返ったが、併殺打を回避し、最低限の仕事を果たした。「集中力を高めていった結果」と、続く2打席目の本塁打につなげた。

主砲として、指揮官のメモリアル勝利に花を添えた。決勝打を含む3打数2安打3打点の活躍。17年の栗山監督通算400勝の際にも、勝利打点をマークした。12年の監督就任時、「日本の4番にする」と期待をかけられ、以降は4番を不動のものにしてきた。試合後のダッグアウト裏、600勝の乾杯の音頭を務め「チームの一員として600勝に貢献できて、うれしく思います。もっと勝ちをつけられるよう、みんなでこれからもやっていきます」と宣言した。

栗山監督は「今年は何となく(球が)よく見えていると思う。でも、まだこんな選手じゃないと思ってやってきている。でも、ね。いいホームランだったね」と喜んだ。中田は夏場の熱戦を苦にせず、9試合連続安打。その間、14打点を積み重ねるなど4番の働きで引っ張っている。16本塁打、54打点はリーグ単独トップに立った。4番を全うし、勝利を重ねていく。