ソフトバンク高谷裕亮捕手が、値千金の同点弾を豪快に放って見せた。2点を追う4回1死二塁。カウント0-1から田嶋の147キロの直球を捉えた。打球は右翼席に飛び込む今季1号2ランとなった。

「打ったのはストレートです。次につなげる気持ちで打ちにいきました」。11月で39歳になるチーム野手最年長男が気を吐いた。ダイヤモンド周回後の一塁ベンチ前では、グラシアルのパフォーマンスをちゃっかり拝借。ボクシングポーズでグラシアルをKOし、笑顔で1発の余韻に浸った。

本塁打は昨年9月5日の楽天戦以来、約1年ぶり。ここ3年は「年1本」のペースで、これで見納め? なら、さびしすぎる。しかも、喜んでばかりもいられない。先発マスクをかぶり、シーソーゲームとなっただけに「同点に追いつけたことはよかったですが、すぐ勝ち越されてしまった」と反省も忘れなかった。