約1年ぶりとなる1軍マウンドへ闘志メラメラだ。日本ハム吉田輝星投手(19)が、11日楽天戦(楽天生命パーク)で今季初先発する。1軍登板は昨年9月22日のロッテ戦以来。黄金ルーキーとして、プロ初登板初勝利を挙げた昨年6月12日広島戦以来となるプロ2勝目を目指す。連敗を3で止め、仙台へ乗り込むチームの勢いに乗って、秋田出身の右腕が地元東北で躍動する。

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高ぶる感情が言葉にあらわれた。登板前日の調整を終えた吉田輝が素直な気持ちを口にした。「去年よりは自信あるので、ストレートでバンバン押していきたい。チャレンジャーの気持ちで、めちゃくちゃ初回からぶっとばしたい」。昨年9月22日の敵地ロッテ戦以来、待ち望んでいた1軍の舞台へ、思わず鼻息が荒くなった。

昨年までとは違う、いい手応えがある。自慢の直球に加えて、ウイニングショットとしてフォークを覚えた。「真っすぐ押ししてもあとにフォークがあると、強気でいける」。成果は数字にあらわれている。イースタン・リーグでは今季9試合に先発し2勝3敗、防御率は3・38。その中で目立つのがリーグトップ51個の奪三振数だ。「1軍のバッターはわからないですけど、ウイニングショットがあるのはでかい」。2軍戦で抑えた新しい武器で1軍でも挑むつもりだ。

対戦する楽天打線はチーム打率リーグトップと強力だ。「クリーンアップとかは、甘く入れば本塁打とか持っていかれると思うので、変に交わしにいかずに自分のピッチングをしたい」と主砲浅村らの長打力を警戒する。

この日はダッシュ、キャッチボールなどで最終調整。昨年7月のフレッシュ球宴以来となる仙台での登板を前に「ちょっとは投げやすいですね」と笑みをみせた。「最初から失点するのは嫌。何回でも0点で抑えられるように、いけるところまで、自分なりに全力でいきたい」とプロ2勝目へ思い切り腕を振る。