苦戦を強いられている山賊に、さらなる試練が待ち受けていた。西武は中堅・金子侑司外野手(30)が、24日の日本ハム戦で左膝を強打し途中交代。さらに、9回の第4打席では山川穂高内野手(28)が豪快な空振りの際、痛めていた右足首を再び悪化させた様子を見せていた。試合後に辻発彦監督(61)は「もうけが人だらけだよ。また(山川)右足首やったみたいで、痛めたところまた痛そうだし」となげいた。

打線不調の上に、けが人続出という負の連鎖が巻き起こっている。スパンジェンバーグが死球を受けた影響で同日欠場した。レギュラー争いを繰り広げていた鈴木は、右足首を痛め2軍調整が続いている。野手陣のけが人続出は、打って勝ってきたチームにとって、大きな痛手。巻き返しを図りたい中、戦力がなかなか整わず、悩ましい状況のまま終盤戦での戦いを強いられている。

右手首痛の中村と、急性腰痛の木村が戻ってきたことは救い。23日に所沢移転後、通算3000勝を収め、翌24日には中村が同一球場通算200号となるアーチを描き、メモリアルが続いていた。同監督は「記録どうこう言っている場合じゃない、我々は」。目の前の1勝を、がむしゃらに奪いにいく。