チーム最年長男が3年ぶりのリーグ優勝をたぐり寄せる。27日のロッテ戦(ペイペイドーム)で先発マウンドに上がるソフトバンク和田毅投手(39)が必勝を誓った。26日、ペイペイドームで行われた投手練習に参加。「とにかくチームが勝つことが大事。自分がしっかり0点に近い数字で抑えることが大事」とVマウンドに気合を込めた。

プロ18年目で初体験のリーグ優勝がかかった登板。何度も修羅場を経験した39歳のサウスポーは緊張した様子もなく淡々と話した。

「日本シリーズでは(Vがかかった登板は)何度かあるんですけど、(リーグVは)実は初めてなんです。でも普段と変わらない気持ちでいつも通り1球1球大切に投げたい」。

昨年、巨人とのシリーズ第4戦に先発し、チーム4連勝で締めた。3年連続日本一に導いた投球は記憶に新しいが、入団1年目の03年には阪神との日本シリーズ第7戦で本拠地福岡ドーム(現ペイペイドーム)で117球の完投勝利。「内弁慶シリーズ」と呼ばれた決戦を制し、見事に王ダイエー4年ぶり日本一の立役者となった。勝利に瞬間、バックスクリーンに向かって両手でガッツポーズ。くしくも17年前の「10月27日」だった。

今季、ロッテ戦2試合に登板。1勝0敗、防御率0・79の数字を残している。「ロッテもメンバーが戻ってきているし、しっかりゲームをつくって勝てるようにしたい。その結果が優勝につながる」。頼れるベテラン左腕がチームを有終のゴールに導く。【佐竹英治】