日本ハムが、球団初の道産子トリプル獲りに成功した。6人を指名(育成指名を除く)した中で、球団初の道産子1位指名となった苫小牧駒大・伊藤大海投手(4年=駒大苫小牧)を筆頭に、5位の苫小牧中央・根本悠楓投手(3年)と6位のJFE東日本・今川優馬外野手(23=東海大北海道)と半数の3選手が北海道出身選手となった。

日本ハム栗山監督はうれしそうだった。「本当、よかったよね。北海道に『こういう時が来たな』と手応えみたいなものがすごくある」。球団史上初の道産子3人指名だ。「野球としての評価をしていく中で、これだけ北海道の子が自然に入ってくる形になってきていることも、すごくうれしい」。地域性ではなく、実力や将来性などを見極めた上で評価。ドラフト会議後に、オンライン取材に応じた吉村GMも「能力で評価している順にポジションの配分も考えながら獲得できた。そういう意味では、割とスムーズに指名できたドラフトだった」と総括。純粋な結果で、支配下のドラフト指名6人のうち半数を占めることになった。

04年に東京から北海道へ移転して17年目。1位伊藤、5位根本、6位今川にとっては、小さい頃からプロ野球チームの日本ハムがある生活が当たり前だった。栗山町に生活拠点を置く同監督も「野球が、こうやってみなさんの生活の中に入っていくことを含めて、今回こういう形のドラフトになって、すごく喜んでくれて、また北海道中で応援していこうという形になったらうれしい」。23年春には北広島に新球場が開業する。多くの道産子選手が日本ハムの主力として活躍する未来も近づいている。