ヤクルト村上宗隆内野手が右に左に今季初の1試合2発を放った。まずは4回。広島遠藤の139キロ高め直球をとらえ「良い角度で上がってくれた」と右翼席へ25号を運んだ。

8回にはケムナの150キロ直球を左翼スタンドの看板にぶち当てた。振り切った瞬間に柵越えを確信し、ゆっくり見送ったリーグ2位タイの26号に「コースに逆らうことなく逆方向に強い打球を打ち返すことが出来ました」と納得の表情を浮かべた。

昨季は8、9月に2度、マルチ本塁打をマーク。9月16日の2発は、この日と同じマツダスタジアムで、いずれも左翼方向だった。右翼より1メートル遠い左翼フェンスもまるで苦にしない主砲に、高津監督も「ケガをしないで、ずっと4番に座ってこの数字を残しているのは素晴らしいこと」と言った。打点もリーグ2位タイの82に伸ばした。チームは今月いまだ5勝と泥沼から抜け出せないが、打撃2冠の個人タイトルは、射程圏内だ。【千葉修宏】