ソフトバンクは2日、内川聖一内野手(38)の退団を正式に発表した。3日からのロッテ3連戦を前にしたこの日、ZOZOマリンで投手練習を見守った工藤公康監督(57)は、今季の内川に対して苦しい胸の内を明かした。今季1軍に1度も上げなかったことに「(1軍に)上げるタイミングをつくることができなかったのは残念ですが、今年は(1軍へ)上げるときも(2軍へ)下げるときも(コーチ)みんなで話をしてきた。監督としてそれは最後まで貫かないといけないと思った」と説明。その一方で「個人的にはチャンスを与えられなかったことに関しては、申し訳ないという気持ちでいっぱいです」と本人の気持ちをおもんばかった。

この日から球団側が選手へ来季の戦力外を通告する期間が始まった。三笠取締役GMはオンラインで会見し「本人とは定期的に話し合いを持ってきました。今年で引退か、他球団で現役を続けるかという中で、他球団でチャレンジしたいという思いが強いということだった」と退団に至った経緯を説明した。

工藤監督は、ウエスタン・リーグの最終戦が終わった1日、内川本人から「ファームでのラストゲームは終わりましたのでと連絡はいただきました」と電話があったことを明かした。「ボク自身もいろんなところでやってきた経験もありますし、1日でも長く1年でも長くと選手には伝えてきたつもりですが、内川くんにも頑張ってもらいたい」と新天地での活躍を願っていた。【浦田由紀夫】