阪神からドラフト8位で指名された四国IL・高知の石井大智投手(23)が3日、高知市内の球団事務所で指名あいさつを受けた。

畑山統括スカウト、担当の山本スカウトと対面し、「結構(ドラフトから)日にちがたったんですけど、自分の中ではまだ落とし込めてないというか、まだ実感はあまり感じてないです」と、笑顔で心境を語った。ドラフト会議では12球団の支配下選手として最後となる74番目で名前が呼ばれ、しんがり指名で滑り込んだ。

秋田高専を卒業し、四国IL3年目でプロ入り。高専出身では09年ドラフト2の巨人・鬼屋敷正人捕手(近大高専)以来。鬼屋敷は3年終了時でプロ入りしたため、高専卒業としては初となる。

右腕の持ち味は「自信がある」という最速153キロの直球。9月に自己最速を2キロ更新するなど、成長も見せている。さらに注目は特殊なシンカー。西武で活躍した横手投げの潮崎哲也が駆使し、「魔球」と呼ばれたシンカーを参考にしているという。石井大は上手投げで投げ方こそ違うが「右のオーバースローでそんなに投げる投手がいないシンカーが投げられたら強いなと思った」と、習得理由も明かした。

山本スカウトは力のある真っすぐと特殊なシンカーなどを高評価し「即戦力だと思っています。(起用法は)どこでもはまると思う」と、大きく期待した。

目標とする選手には、同球団で15年にプレーした阪神藤川の名前を挙げた。1年目の目標については具体的な数字は示さず「1軍に出るということしか考えてない」とキッパリ。しんがり指名から、成り上がりを目指す。