タイトル獲得を狙ったソフトバンク東浜巨投手(30)が、135球目でうなだれた。8回2死満塁、ロッテ安田にフルカウントから押し出しの四球を許し降板した。痛恨の4失点目。執念のマウンドも実らなかった。

今季の最高勝率&防御率のタイトルを狙うには「規定投球回数到達の8回2/3を投げて3点以内の勝ち投手」が条件だったが、7回2/3で6失点の負け投手に終わった。「思うようにボールを操ることができませんでした。体の状態は良かったですが、最後に力を振り絞ることができなかった。自分が持っている力を出し切れなかった」。2戦連続で中5日登板した影響も否めなかった。

工藤監督も「今年1番か2番の立ち上がりで良かったけど、バランスが崩れた」と残念がった。9日の最終戦(対西武)で1回以上投げて勝ち投手になれば10勝2敗で最高勝率のタイトルの可能性は残すが、14日からのCSへの影響も出るため、工藤監督も「難しいかな」と話し、登板の可能性は低い。

今季の対ロッテ負け越しが決まった。工藤監督が過去リーグ優勝した15、17年はともに「完全V」だったが、今年は最後の一戦で逃した。工藤監督は「ロッテには勝ち越したかったですけど、またこれは来年の我々の課題としておきます」と気持ちを切り替えた。9日の最終戦で総仕上げを図り、勝負のクライマックスシリーズへと向かう。【浦田由紀夫】