日本ハムで今季主将を務めた西川遥輝外野手(28)が、今オフにポスティングシステムを利用してメジャーに挑戦する意向であることが9日、分かった。最終戦のロッテ24回戦(ZOZOマリン)は1番中堅でフル出場し、6回に右翼線へ決勝打を放った。また有原航平投手(28)も昨オフに表明したメジャー希望の決意に変わりがないことを明かし、ともに球団から容認されれば、投打のキャプテンが一気に流出する。

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試合前の円陣。声出し役を担った西川は「勝ちを、もぎ取りましょう。さぁ行こう」と仲間を鼓舞した。同点の6回2死三塁、10球粘って右翼線へ決勝の適時二塁打。今季最終戦を勝利で飾り、主将を務めた10年目のシーズンを終えた。

昨オフに表明したメジャー挑戦への思いを、あらためて具体的に明かした。

西川 いろいろ考えている最中です。いろんな候補がありますけど、第一は、そう(今オフにメジャー挑戦)やって考えています。それは、ぶれずに1年間やってきたので、その夢は持ち続けています。

ポスティングシステムを利用してのメジャー移籍を最優先にしている。

コロナ禍による異例の過密日程で「なかなかしんどかった」という今季だが、4年ぶりに打率3割超えをマーク。盗塁も23試合少ない120試合制で2年ぶり4度目となる40盗塁を超えた。「これで優勝できていれば本当に満足のいくシーズンだった」。5位という順位は悔しがったが、どんな状況下でも成績を残せる強さを示し、チームをけん引した。

米球界もコロナの影響を受け、移籍市場は先行きが不透明な部分がある。「全然、分からないです、そこは僕も。むしろ僕が知りたい。異例のシーズンなんで、どうなるか分からないが、不安もあるし、期待も。楽しみにしたいとは思う」。冷静に受け止めたが、すでに現地メディアでは名前が紹介されており、注目も集まりつつある現状だ。

7月22日には国内FA権も取得している。日本ハム残留を含め、最終結論は近日中に球団へ伝える見通しだが、最も思いが強いポスティング申請を要望して球団から容認されれば、夢へ1歩近づくことになる。