西武が11日、来季のコーチングスタッフを発表した。外部招へいは行わず、配置転換と内部人事で構成した。

今季、大リーグのメッツに留学(当初は1シーズンの予定がコロナ禍の影響で約1カ月で帰国)した大石達也氏が2軍投手コーチに就任。「(米国留学は)1カ月もなかったが、向こうでやってきた経験は自分にとって大きな経験。現地では若い選手を見ていた。基本的な体の動きを指導していた。ライオンズの2軍の選手たちにも当てはまること。そういったことをやっていきたい」と経験をチームの若手に還元する。

現役時代は10年ドラフト会議で早大から6球団競合の末に西武に入団。ケガにも泣かされ、プロ9年間で132試合に登板し5勝にとどまり19年に現役を引退。「他のコーチ陣と比べたら引き出しは多くはないと思いますが、選手からあがったばかりでもある。選手たちのほとんどが一緒に練習をしてきた仲間。しっかりと対話して、心と体のケアをしっかりとしていきたい」と寄り添いながらともに成長していくスタイルを目指す。

渡辺久信GMは大石2軍投手コーチについて「いろんな経験、ケガもして苦労もしている。(米国留学で)いろんなスキルをアップしてほしかったというのはあるが、前々からの予定で来季は大石を現場にという予定でいた。アメリカから帰ってきて2軍の育成グループに籍を置いていた」と説明した。

新任では現役時代からガッツあふれるプレーが印象的な鬼崎裕司2軍内野守備走塁コーチ、スカウトとして4年間、活動してきた高山久2軍打撃コーチが現場に加わる。同GMは「この3人に関してはみんな若いし、みんな年齢が30代。とにかく2軍は育成部門の一番大事な部分。しっかり選手と一緒になって成長していってほしいと思っている」と期待を寄せた。