オリックスが異例の体制で21年シーズンに臨む。8日に来季のコーチングスタッフを発表した。

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ヘッドコーチに前広島2軍監督の水本勝己氏(52)、打撃コーチに梵英心氏(40)らが新たに入閣。投手コーチには阪神を退団した能見篤史投手(41)を選手兼任コーチで獲得するなど、投打の両部門で新たな顔ぶれをそろえた。

異例なのは、コーチの肩書から1、2軍の区別がなくなったことだ。大阪・舞洲の球団施設で代表取材に応じた福良GMは「全員で見てもらうということです。(コーチの指導力は)1軍が上じゃないし、ファームの方が下じゃない。同じ立場」と説明した。来季からは1、2軍の担当制を廃止し、コーチ全員で連携しながら指導にあたる。

昨季まで2年間、2軍監督を務めた中嶋監督と相談。同GMは「監督もそういう風にやりたいと言っていた。あまり(途中で)代えたくはないが、(コーチ陣を)まわすこともできるし、メリットはある」と話した。宮崎の春季キャンプ地には、1、2軍の球場が隣接している。選手の入れ替えだけでなく、コーチ陣の交代もスムーズに行えるプラス要素が働く。1、2軍の垣根をなくした指導で、2年連続最下位からの逆襲を狙う。【真柴健】