ロッテ井上晴哉内野手(31)が21日、「スカパー!ドラマティック・サヨナラ賞」のパ・リーグ年間大賞を受賞した。ロッテでは昨年の鈴木大地内野手(現楽天)に続いて2年連続の大賞となった。

井上は10月13日の楽天戦、同点の9回1死一塁から右中間へサヨナラ二塁打を放った。新型コロナウイルスの集団感染で主力が大量離脱し、苦しむチームを救って涙を流した。

「何とかしたくて、何よりチームの勝利に貢献できたことがうれしくて泣いてしまった。選手みんなに『僕なんで泣いてるんだろう』って問い合わせて。勝った喜びをみんなで分かち合えた涙でした」と回顧。ロッカーに戻っても泣き続けたため、中大の先輩でもある沢村から「ヒーローインタビューどうすんの? おもしろいからそのまま行けよ」と言われ、涙のお立ち台になったことを明かした。

セ・リーグ大賞のヤクルト西浦の代打逆転3ランにも刺激を受けた。互いの映像を見て「また来年いいプレーをして勝利に貢献したい。次はホームランでサヨナラを決められるように、しっかりやっていきたい」と意気込んだ。

ゲストで登場した上原浩治氏(45=日刊スポーツ評論家)から「個人としてはおめでとう。チームとしてはもうちょっと。惜しかった。来年はさらなる活躍を、全試合出場を目指して頑張ってほしい」と激励され、真摯(しんし)に耳を傾けていた。