広島ドラフト3位の大道温貴投手(21=八戸学院大)が8日、バレーボールを携え、広島・廿日市市内の大野寮に入寮した。

大学時代から練習で使用しているという相棒について「バレーボールはつかみながら投げるのは結構難しい。(野球をやる上でも)僕は大切なことだと思っています」と目をギラつかせた。

きっかけは昨年の3月に大学のチームメートと行ったドッジボールだ。当初は無意識に投げていたが、その後野球ボールで投球練習を行った際に、感覚が良かったという。右腕は「(バレーボールは)リリースがマッチするとちゃんとボールが伸びる。その時の位置と角度とか、力の加減とかを知って、それを野球のボールのリリースに合わせるだけ」と説明した。

バレーボール効果で、直球の最速が大台に到達した。体育館などで壁当てをするなど継続して練習を続けていくうちに「150キロ台」の壁を乗り越えた。「リリースを前で、良い位置で離せるようになった」と手応え。「感覚がおかしくなった時は、このボールを使って投げることで感覚を戻すことができる」と、今後も使い続けていく予定だ。

9日からは大野練習場で新人合同自主トレが始まる。即戦力として期待され、2月の1軍キャンプは1軍スタートが内定している右腕は「キャンプの最初から投げ込めるように、体を作れればいいかなと思います」と気を引き締めた。相棒とともに、プロの世界へアタックだ。【古財稜明】