初代「かっこいい大賞」はルーキー! 1軍キャンプに参加する阪神の新人3投手全員がキャンプで初めてブルペン入り。

ドラフト8位の石井大智投手(23=四国IL・高知)が、矢野燿大監督(52)から「一番目立ってたね」と大絶賛された。指揮官の発言をきっかけにこの日から始まった「かっこいい大賞」に選ばれた。

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小柄な体がブルペンでは大きく見えた。1軍キャンプ組では谷川と並んで最も低い身長175センチ。その石井大が全身を使って投じるボールは、見守った人々を驚かせた。「今までで一番良かったかなと今日は思っていて。周りにたくさん人がいらっしゃったんですけど、自分の中でいい緊張感で集中できた」。変化球を交えて80球。視線を集めながら力強い球を堂々と投げきった。

矢野監督は絶賛の言葉をずらり並べた。「石井が一番目立ってたね。すっごい良かったね。俺もキャッチャーやけど、十分通用するボール投げられている」。角度やベース上での変化、最速153キロを誇る直球のキレにほれぼれ。指揮官が前日1日に受けた取材中に思いつき、この日に始まった「かっこいい大賞」。「石井やろ。ええボール投げてたし、フィールディングもうまいしね」と文句なしの選出となった。

ブルペンには藤川球児スペシャルアシスタント(SA、40)の姿もあった。石井大にとって四国IL・高知の先輩にあたり、フォームも参考にする憧れの人物。投球を何度もうなずきながら見守ってくれていた。「すごく信じられないというか、本当に恵まれているなと思って」。担当の山本スカウトを通して「独立の時よりストライクゾーンだったり、高さだったりとかはもうちょっと意識した方がいいよ」と金言も授かった。

うれしい出来事が続いても、石井大に浮かれる様子はない。「僕みたいな独立から上がってくる選手は本当に1年1年が勝負だと思う。1軍に来ている意味というのはそこにあります」。沖縄であいさつした時に藤川SAから掛けられた「僕の後輩だから頑張ってね、応援しているよ」の言葉。胸にしっかりと刻み、腕を振る。【磯綾乃】

▽阪神原口(石井大の球を受けて)「上背がない中で、自分の角度をすごく持っているピッチャー。めちゃくちゃいいボールで、ある程度変化球もしっかりまとまって投げる。フォームのゆったり感からしっかり腕振って球が来るので、強いボールが来てましたね」

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