中日ドラフト6位三好大倫外野手(23=JFE西日本)が、自慢のパワーで侍ジャパン稲葉監督の目を釘付けにした。沖縄・北谷キャンプのフリー打撃で、打撃投手を務めた岡野から右中間への柵越えを含めて安打性4本をマーク。打撃ケージの後ろから見つめた稲葉監督に「新人でいきなり投手の球を力強く引っ張るのは、なかなかできない。僕も新人のときに高津さん(現ヤクルト監督)の球を引っ張れて自信になった。自分とかぶる。すごく楽しみ」と言わしめ、驚かせた。東京五輪の戦力視察の中、「掘り出し物」としてアピールに成功した。

プロ1年目を打率3割7厘で踏み出し、通算2167安打を放った同じ左打者の稲葉監督からの言葉に三好は感激。「素直にうれしいです。言葉をもらえて自信になった。稲葉さんのように力強い打球を打てるようにやっていきたい」と疲れも吹き飛んだ。

打撃に加えて俊足、強肩もそろう即戦力外野手。新人では1人だけ1軍キャンプに抜てきした与田監督も「初日から素晴らしい打撃を見せ、送球も素晴らしい」と太鼓判を押す。香川・三本松高時代から注目され、投手としてJFE西日本に入社したが、4年目に野手に転向。野手歴2年でプロ入りした三好が、第1クール最終日にヒーローに躍り出た。【伊東大介】