母校・明大のコーチに就任した元巨人の福王昭仁氏(57)が6日、東京・府中の同大グラウンドで指導を開始した。

前日に学生野球資格を回復。早速、この日から指導に乗り出した。「(母校の)グラウンドに入るのは、大学4年以来。あの頃に戻ったような感じ。アマ1年目。すがすがしい感じがします」と晴れやかな顔で話した。

午前中の守備練習では、ノックバットを片手に積極的に選手に話し掛けた。身ぶりを交える場面もあった。「僕の指導はコミュニケーション。黙ってやるより、話し掛けて。早く選手にとけ込める」と意図を明かした。現役引退後は、巨人でコーチを歴任。プロとの指導の違いを問われると「基本的には、野球を教えるのに違いはありません。ただ、学生は野球だけじゃない。社会に出て行くための人間形成。そちらの比重が高いかな」と答えた。寮で選手と寝食を共にする。私生活からコミュニケーションを図っていく。

丸山和郁主将(3年=前橋育英)は「福王さんはプロでやられた方。プロで、どういう練習をされたのか聞いてみたい。(コーチが)増えることで、教えられることが多くなる。ありがたいです」と目を輝かせた。