巨人の宮崎キャンプでは、原辰徳監督が「熱視線」と「思いのこもった言葉」で若手の成長を促している。

春季キャンプ第2クール2日目、1軍のブルペン投球を見守った。視線の先にいたのは、3年目の高橋優貴投手。昨季1勝に終わった18年ドラフト1位が、先発ローテーション入りを目指して左腕を思い切り振った。「優貴、グッド!」。指揮官は思いを言葉で伝えると、高橋の表情が少し緩んだ。

ブルペン視察を終えた指揮官は「見てるよ、孤独じゃないよ、と。喜ぶからね」と優しい笑みを浮かべた。目配り、気配り、心配りに加えて、原監督には「言葉配り」がある。今キャンプは坂本や菅野といった主力にベテランがS班として沖縄でじっくり調整中。宮崎の1軍は若手が中心となっている。当然練習の強度は上がる。密度の濃い練習による疲労が出てきているのは否めない。

そんな中でも、若手選手はレギュラーを目指して声を出し、ユニホームを土で汚している。原監督は朝から室内練習場の1軍に続いて2軍のブルペン投球とシートノックをチェックし、1軍ブルペンへと移動し、選手に可能な限り声を掛けた。「自分を見てもらえている」という安心感と緊張感が各選手に芽生え、エネルギーとなり、練習に好ムードを生んでいる。

1、2軍とも元気がいいですね-。そう聞かれた原監督は「ありがとう! その言葉を、11月にも聞きたいね」と笑った。実りの秋へ、宮崎で情熱の種をまいている。【浜本卓也】

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