期待の若手両腕が、開幕ローテ入りへ好アピールした。日本ハム吉田輝星投手(20)が7日、沖縄・名護で行われた紅白戦に紅組で先発し、2回1安打2奪三振無失点と好スタートを切った。最速146キロの直球を軸に、同期の野村、主力の渡辺を打ち取った。

次回は13日紅白戦の登板を予定。白組先発の河野とともに、ローテ入りへ前進した。

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今季初登板を終えた吉田は、時折笑顔を見せながら振り返った。自己評価は「50点くらい」と言ったが、1回2死で迎えた同期・野村との対戦は、自然と力が入った。「甘いところにいったら確実にいかれる。いい真っすぐもいっていたし、変化球でもカウントをとれた。打ち取れたのでよかった」。中飛に封じ、白い歯をのぞかせた。

収穫の1つが変化球だ。2回は渡辺をスライダー、宇佐見をフォークで空振り三振に仕留めた。この日最速146キロの直球に意識を置いた初実戦だったが、決め球に使った変化球にも好感触を得た。「あとは腕の振りと(球を)離す位置をストレートに近づけていきたい」と話した。

課題は勝負の駆け引き。象徴は2回1死で迎えた新人の今川。「完全に僕が油断して、初球振ってこないと決めつけで投げた」。外角直球を右中間にはじき返された。今井にもフルカウントから粘られ、根負けして四球。2回31球と球数が多くなった一因にもなった。「そういう野球勘も早く取り戻せるように」と、次回以降の課題に挙げた。

投球を見守った栗山監督は「すごくいいとは思わないけど、まとまり感が出てきた。オレはもっと強い球がいけると思っている。荒れながらもコウセイらしさがもっと出てくるはず」と今後に期待を寄せた。次回は13日紅白戦(名護)で3イニング程度の登板を見込んでいる。吉田は「河野さんの刺激もすごく受けました。出来れば2人でローテーション入りしたい」。有原が抜け、外国人の来日が未定、若手投手にとってはチャンスの多い年。ローテ切符をつかみとるべくアピールを続けていく。【山崎純一】

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