広島タナキクコンビが初出場の対外試合で存在感を示した。1番田中広輔内野手(31)、2番菊池涼介内野手(30)は2人で4打席出塁。2回には菊池涼の左前適時打で、今年チーム対外試合3試合目、20イニング目での初得点を挙げた。

1回、いきなり2人の連打でチャンスメークした。2死一、二塁、松山の打席で2ストライクから4球あったファウルすべてに二塁田中広は好スタート。飛球のファウルがスタンドを越えるころには、すでに三塁を回っていた。16日のロッテとの練習試合で若手が指摘された二塁走者の走塁を選手会長が手本を見せるように、松山のスイングと同時にスタートを切り続けた。「三塁まで回る、そこまで行くというのはやっぱり意識してやっていました」。選手会長としての自覚がプレーに表れている。

2回は田中広が四球を選び、菊池涼が左前適時打で続いた。1打席目から連続安打の菊池涼は「先頭がああやって出たらやらなきゃいけないことが、僕にはサインが無くてもいっぱいある。その中で右に打っていったり、粘ったり。結果的に三遊間を抜けて良かった。そういう姿勢は見せないといけない」。つなぎの姿勢が初得点を生んだ。

今キャンプでは河田新ヘッドコーチから2人へは大きな期待を言動で示されている。田中広は「あれだけメディアの方を通して言ってくださっているので、男として、それに応えなきゃいけない」と自覚を口にする。タナキクコンビが上位に固定されれば、広島の上昇機運も高まっていく。