開幕戦へ、森斬りでスタート! プロ9年目で初めて開幕投手を務める阪神藤浪晋太郎投手(26)が、12日の西武戦(甲子園)へ向けて意気込みを語った。大役を告げられてから初めての先発。大阪桐蔭時代にバッテリーを組んだ森友哉捕手(25)を打ち取り、本拠地甲子園での好投で、開幕投手へ弾みをつける。

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藤浪が取材を受けるミックスゾーンで森との対戦について聞かれた、ちょうどその時だった。「そんな森を意識するほど余裕のある展開になるかどうか分からないですけど、余裕があればいい勝負出来ればなと…」。西武ナインが藤浪の後ろをぞろぞろ通りかかる。かつての1個下の女房役は、こなれた様子で藤浪の背中をポンポンとたたいた。「すごいタイミングですね」。思いがけない再会に、藤浪もつい笑みをこぼした。

7日に矢野監督から、プロ9年目で初の開幕投手を通達されたばかり。「いまだ戸惑いだったりはあるんですけど、正直なところ」と率直な気持ちを吐露しながらも、もう覚悟は決まっている。「決まった以上やるしかないですし。そこに向けていい調整が出来るように、そういう登板に出来たらなと思います」。

大阪桐蔭時代に甲子園春夏連覇バッテリーを組んだ森は、弾みをつける上でぴったりの相手かもしれない。対戦は過去3度。直近は18年の交流戦で結果は四球だった。唯一オープン戦で対戦し、左飛に打ち取った15年にはプロ最多の14勝。「展開によっては投げ方も変わってくるでしょうし、勝負の仕方も変わってくると思う。余裕があれば意識して、いいものをお見せできればなと思います」。虎党は“吉兆の森斬り”を楽しみにしているはずだ。

今季初登板となる甲子園では、長らく白星をつかめていない。「いいイメージはやっぱり付けたいですね。勝ってないっていうのもありますけど、そもそもこの数年、登板自体も多くなかったので」。最後の勝利は17年4月27日DeNA戦。昨季は甲子園で15試合に登板し、うち7試合で先発するも未勝利。最も登板が多くなるであろう本拠地で、早々に好感触をつかみたい。

「幸先良くシーズンを始めるために、やっぱりいい形で入れるに越したことはないですし。ぴしっと抑えて、いいイメージ、いい形で行けたらなと思います」。初の大役へ向けて、甲子園でいいスタートを切る。【磯綾乃】

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