セ界のキングが“始動”した。巨人岡本和真内野手(24)が今季実戦41打席目で待望の初アーチをマークした。オリックスとのオープン戦にスタメン出場。4回無死、オリックス宮城の139キロ直球を一振りで捉えた。オフ期間からウエートトレーニングで鍛え上げた「パーフェクトボディー」と打撃技術がアジャストしてきた。若き主砲が、2年連続本塁打王へ動きだした。

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軽々と右中間最深部まで運んだ。先頭で迎えた1点を追う4回。岡本和はオリックス宮城の真ん中やや高めに浮いた初球の139キロ直球に素直にバットを出した。2月のキャンプから実戦41打席目で待望の1発に「ヒットは出ていませんでしたが、感覚としては悪くなかった。どうしようもないぐらい打席の中で良くなかったら焦るけど、それが無かったので」とさらりと言った。

試合前時点でのオープン戦打率は、1割3分にとどまっていた。昨季31本塁打、97打点のリーグ2冠王は1発への予兆を感じ取っていた。「練習もそこまで悪くないですし、打ち損じもフライでゴロよりかはいいと思う」。オープン戦での凡打はゴロが2に対し、飛球は5倍以上の11で上回っていた。

高々と舞い上がる打球は、オフ期間中から重点的に取り組んできたウエートトレーニングで“パワーアップ”した。今季からチームに携わるボディービルダーの鈴木雅氏からは「技術とすごくつながる部分。いい選手のフォームを見ると、すごくいいフォームでやってる」と骨盤、脊柱、肋骨(ろっこつ)、首の位置が安定したトレーニングフォームを絶賛された。

2冠王が鍛え上げた肉体を操ることができれば、無敵の主砲になれる。除脂肪体重は90キロを超え、一般男性の約2倍の筋肉量をまとう。「体も重く感じてない。いい感じかなと思います」と「パーフェクトボティー」に手応えを口にした。

26日のDeNAとの開幕戦までの12日間で、残り6試合が調整の場になる。「感覚はいいですけど、打ち損じがまだまだ多いので減らしていけるように」と課題を挙げた。岡本和が目指す完璧な打撃は、技術と肉体がマッチした先にある。【久永壮真】

▽巨人原監督(1号ソロを放った岡本和の打撃に)「久々に出たねえ。だいぶいいと思います。視界がすごくいい状態」

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