ソフトバンク杉山一樹投手(23)が、「新8回の男」に名乗りを上げた。1-0で迎えた8回から登板。先頭・桑原への初球でいきなり自己最速の157キロをマークし、バットに空を切らせた。桑原を右飛に仕留めると、牧、細川と連続三振。絶対的な「8回の男」モイネロの調整が遅れ、開幕が微妙な状況下、テストで白羽の矢が立った剛腕がセットアッパーの仕事をやってのけた。

「1点の競ったゲームで投げるのは初めて。緊張したが、全力でいこうという意識がいい方向になった」。193センチ、102キロの大型右腕が胸を張った。開幕ローテーション争いから外れたが、さらに期待の大きい仕事を与えられた。「初球からマックスいかないとダメだと思った」。前回中継ぎ登板の14日ロッテ戦(ZOZOマリン)は10球だったブルペン投球を30球に。「その方がいい球がいった」と白い歯をこぼした。

工藤監督も「あの球ならそうそう前には飛ばないだろう」と声を弾ませた。6回から津森、岩崎、杉山の3人で8奪三振。守護神・森につなぐ盤石リレーで勝った。「この人が出てきたらもうダメだと相手に思わせるように圧倒したい」。杉山の言葉は、うなりを上げる剛球ばりに力強かった。【浦田由紀夫】

▽ソフトバンク笠谷(先発5回を無失点で、オープン戦12イニング連続無失点)「最初から直球に手応えがあった。これまでの経験が生きて、途中で修正できるようになった。追い込んでからの球が甘かったのが課題です」

ソフトバンク担当のツイッターはこちら―>

ソフトバンクニュース一覧はこちら―>