自身初の開幕1軍入りが決定的となっているラオウことオリックス杉本裕太郎外野手(29)が「1年間レギュラーで試合に出ること」と今季の抱負を語った。オープン戦15試合で打率3割6厘と打撃好調。外野だけでなく、一塁守備にも挑戦し、猛アピールに成功した。右翼の開幕スタメンを勝ち取る可能性も高い。

15年ドラフト10位で入団。昨季は自己最多の41試合に出場した。入団から4年間で放った13安打中7本が本塁打の「怪力パワー」を一時的に封印。「今は捨てましたね。試合で結果を出したいので。本当はボコボコ本塁打を打ちたいですけど…逆方向にスタンドインできたら完璧かと」。弾丸ライナーを流し打つ野心を燃やす。

スタイル変更の理由は「浅村バット」にあった。1学年上の楽天浅村のフリー打撃を見た。「あんなすごい打球なのに、『浅村さんのバットは軽い』と聞いて。打者として好きだし、取り入れようと」。自主トレをともにする楽天森原を通じてバットを入手。試合前にあいさつするようになり「バットは軽い方が操作性が良い」と助言ももらった。「何グラムかははっきり分からないんですけど、スムーズに振れるので『確かに』と」。授かった金言を胸に「ポイントを近づけて対応。ボール球を振ることが少なくなった」と好感触の様子。「3・26」からラオウが打ちまくる。【真柴健】