ロッテがパ・リーグで唯一、連敗スタートになった。昨季はソフトバンクに勝ち越したが、ペイペイドームではこれで9連敗。敗因は打線に尽きる。もともとエンジンのかかりは遅いが、相手先発の石川、高橋礼に、2戦とも3回まで無安打だった。

高橋礼からは、6回まで7四球をもぎ取った。制球が乱れる相手に、ストライクは積極的に振ったが、凡打が続いて2得点のみ。井口資仁監督(46)も「なかなかつながっていかない」と嘆く。相性の良さから、菅野を2番→5番と要所に配したが、7打数無安打。力強い打球がなく、期待に応えられなかった。

アンダースローの高橋礼対策は簡単ではない。とはいえ、2週間前のオープン戦と合わせて39打数5安打、打率1割2分8厘といいようにやられている。この日も2安打。緩い球を強引に引っ張った荻野の二塁打と、緩い球をあえて力感なく振って右前に落としたマーティン。ベテランの技量や判断だけが光った。

ソフトバンク打線は、ロッテの守備シフトに封じられることなく、センターに打ち返し続けた。時に中堅藤原の頭上を襲い、あと1歩で捕れるところに何度もしぶとく運んだ。失点には直結しなかったが、シフトではボーンヘッドも。先発美馬のテクニックと藤原の好捕がなければ、9回を迎える前に得点差が開いていた可能性もある。

昨季2位躍進の要因の1つは、開幕直後の8連勝にある。28日も苦手な和田との対戦だが、3連敗だけは阻止しなくてはいけない。肝の据わったドラフト1位左腕鈴木と、「空振りを怖がらないのが迷いなく振れている要因です」と言う若きスラッガー山口。勢いある2人で、日本一軍団を押し込みたい。【金子真仁】

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