ソフトバンクが連日のサヨナラ劇で2年ぶりの開幕3連勝を決めた。シーソーゲームの最後に決めたのは、代打川島慶三内野手(37)だった。4-5の9回2死満塁で右翼線に逆転打。昨年は113通りの日替わりオーダーだったが、開幕3戦全て同じスタメンで戦った。左腕投手相手なら先発の多かったいぶし銀が、切り札として勝負どころに残っていた。

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多くの仲間を救う一打になった。開幕3戦目で今季初出場、初打席の川島が決めた。1点を追う9回2死満塁。ロッテ守護神の益田から右翼線へ逆転サヨナラ打。「とりあえずバットに当てて事を起こして、内野安打でもいいから、なんとかしたいという気持ちだけで打ちました」。歓喜のチームメートに囲まれ、幸せそうに笑った。

同点の7回には松田の失策から勝ち越され、1点リードの9回に岩崎が逆転2ランを浴びていた。川島はお立ち台で明るく言った。「松田も岩崎もあさってから頑張りますんで。2人を救ったのはぼくです」。ただの1勝ではない、先につながる大きな白星になった。

120試合だった昨季は113通りの先発オーダーで挑んだ。開幕カードも3戦とも違うスタメンだったが、今季はここまで3試合同じメンバーだ。平石打撃コーチは「監督もヘッドも我々も含めて、今後のチームのために、我慢して使わないといけないところもあると思う」と説明。小久保新ヘッドコーチを迎え「1番二塁・周東」をキーマンとして、長期的なチーム作りも見据えている。

昨季なら相手先発が左腕なら左キラーとして川島が1番二塁で先発することが多かった。平石コーチは「慶三の存在は欠かせません。どんな役割になっても」。しかし、この日は左腕の鈴木に対してベンチスタート。最後の場面に切り札として投入することができた。

劇的な3連勝発進で、早くも定位置の首位に構える。工藤監督は「頼もしい選手たちですし、本当にワクワクドキドキしながら見せてもらって、最高の気持ちです。いいスタートが切れたので、次が大事だと思います。今日は喜んで、明日から切り替えて」とチームをたたえ、次のカードに目を向けた。【山本大地】

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