復活のバットマンが今季初勝利をもたらした。3得点で同点に追いついた8回2死二塁、川端慎吾内野手(33)が代打で打席に立った。初球、高めの直球をフルスイング。右中間への適時二塁打を放って、勝ち越した。一振りで開幕3連敗の暗い雰囲気を一掃。「打った瞬間抜けてくれと思ってたんですけど、声に出てたみたい。(一塁コーチの)森岡さんが聞いてました」と照れくさそうだった。

結果に飢えていた。15年には首位打者と最多安打を獲得。ヤクルトの主軸を担っていたが、17年に椎間板ヘルニアを発症。以降満足いかないシーズンが続いていた。20年1月に手術を決断。経過は良好で「野球に集中できるようになった」と不安を拭い去った。今春キャンプは2軍で過ごしたものの、5年ぶりに完走。しっかり振り込み、自信を持って今季に臨む。「代打でしっかり結果を残すことが今の一番の目標」と1打席に懸ける思いは強い。

グリップの位置を下げるなど、フォームも改良。16年目となっても、向上心は尽きない。「少し前まではあのときのバッティングを取り戻したいと思っていた。今は体に合ったスタイルを、と思っています」。チームを救い続けるため“進化”を続ける。【湯本勝大】

ヤクルト高津監督(川端に)「ここに戻ってくるまですごく険しい道だったと思う。みんな努力を知っているし、いいところでいい仕事をしてくれてうれしい」

ヤクルト塩見(7回、右翼へ1号ソロ)「とにかく出塁することと、コンパクトに打つことを心がけて打席に入りました。強引にいかずコンパクトに打った結果がいい角度で上がってくれました」

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