阪神先発の青柳晃洋投手(27)が、8回途中無失点でチームのサヨナラ勝ちに貢献した。毎回走者を背負う苦しい展開だったが要所で踏ん張り、得点を与えなかった。

最大のピンチは6回。2死から高橋周、ビシエドに初めて連打を浴び、続く福留も申告敬遠で満塁となった。だが阿部を初球の内角142キロで遊ゴロに料理。前打席で粘られて四球を与えた6番を斬り、グラブをたたいた。「今日はあまり調子が良くなかった。毎回ランナーを出しましたし、その中でも結果ゼロで取れて、先発の役割を果たせたかなと思います」。7回1/3で7安打4四死球も粘り腰発揮の112球だった。

昨年までのチームメートで、左打者の抑え方のアドバイスを受けていた福留とも対戦。1度目の対戦では左中間へ二塁打を打たれが、2打席目ではシンカーで併殺打に仕留めた。「シンカーだったりカットだったりで、去年に比べたら左を抑える術は増えました」。対左の被打率は昨季、2割8分8厘だったが、今季は2割4分1厘に抑えて手応えも実感する。

矢野監督も目を細めた。「四球は出したけど、どんどん粘ってこれてるというのも成長の1つ。意図したアウトが本当に多くなってるので、結果的に0で抑えてる中身以上の部分はすごく出てきている。そういうところで成長してるんじゃないかと思います」。安定感を見せる右腕に高評価だ。

「雨男」と「青」にちなんでか、今シーズンは打席に立つ際に徳永英明の名曲「レイニーブルー」が流れ、この試合で初めて使用された。岩崎が選曲し、青柳本人には知らされていなかったというが、「ぴったりかなと思います」と笑った。この日の関西は快晴で、しかも京セラドーム大阪とあっておなじみの「雨柳さん」は無縁。チームのサヨナラ勝ちを呼び、晴れやかな笑顔だった。【林亮佑】

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