常勝軍団に試練が訪れた。ソフトバンクのジュリスベル・グラシアル内野手(35)が右手薬指の剥離骨折と、右手中指と薬指の靱帯(じんたい)損傷の重傷を負った。(診断結果は「右第3・4指PIP橈側側副靭帯損傷」、「右第4指基節骨剥離(はくり)骨折」)。球団によると3週間は患部固定を強いられ、長期離脱は避けられない状況に。4番に座っていた助っ人が、9日からリハビリ組に合流することが決まった。

グラシアルは2回先頭の第1打席で右中間への二塁打で出塁。その後甲斐の三ゴロで飛び出してしまい、慌てて帰塁するも二塁で憤死した。その際に西武の二塁手・呉念庭と接触。4回の第2打席で代打を送られ、試合中に病院へ向かっていた。工藤公康監督(58)は試合後に「あの時に(呉念庭の)スパイクが(手に)入ったのか…」と心配そうな表情で話していたが、最悪の診断結果が届いた。打率3割4厘、5本塁打、15打点で打線を引っ張っていただけに、チームにとっては痛すぎる離脱だ。

試合も再三のチャンスを作りながら今季2度目の0封負け。9イニング中5イニングで先頭打者が出塁し、その5イニングはすべて無死で得点圏に走者を進めたが、後続が凡退した。女性ファンを盛り上げるイベント「タカガールデー」初日に敗戦。工藤監督も「相手を知ることが何よりも大事。そのなかで余裕が生まれてくる。来るボールにひたすら向かって打ちにいったって、対処は難しい」と苦言を呈した。グラシアルの離脱と0封負けのWショック。4年連続日本一軍団の底力が試される。【只松憲】

▽ソフトバンク長谷川(1軍復帰し代打で右中間二塁打)「問題なくプレーできました。打席ではいいスイングをできたと思います」

▽ソフトバンク牧原大(2番遊撃で先発出場し猛打賞)「3安打が出たことはよかった。勝ちにつながらず、悔しさの残る試合。また起用してもらった時にいい結果を出せるように準備していきたい」

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