楽天ドラフト3位の藤井聖投手(24=ENEOS)が16日、楽天生命パークでのオリックス2軍戦で7日ロッテ戦以来、中8日で今季4度目の先発登板。“本拠地デビュー戦”は、5回89球6安打2四球4失点と勝敗はつかなかったが、粘投した。試合は4-5の7回に山崎剛の2点適時三塁打で逆転勝利を飾った。

いきなりのピンチでも簡単に流れは渡さない。初回、失策から1安打1四球で無死満塁を作るも、オリックス4番大下を右飛。後続2人はいずれも外角直球の見逃し三振で切り抜けた。「狙ったところにしっかり投げ切れていたので、練習の成果を出せた」。前回登板は6回3安打6四球4失点。調整期間は課題の制球面改善へ、フォームを見直し、キャッチボールから狙った場所に投げることを意識して制球を磨いてきた。

それでも3回2死満塁で広沢に走者一掃の3点適時二塁打で同点に。打線は同裏に勝ち越したが、5回2死三塁で来田に適時二塁打を許し、再度同点とされて降板した。「2つとも最後の最後で詰めの甘さが出てしまった。悔しい、もったいないという言葉に尽きる」と悔やんだ。

この日1軍は、同期入団のドラフト1位早川が初完封勝利で5勝目を挙げた。「悔しい部分はありますけど、素直に謙虚に結果を受け止めて、早く早川に追いついて追い越せるように、やっていかなければならない」。闘志を胸に、初の1軍昇格に向けて1歩ずつ階段を上がる。【相沢孔志】