息をのむ投手戦に比例し、白球に力がこもった。楽天田中将大投手(32)が元同僚のロッテ美馬と初めて投げ合い、7回1失点。直球の力強さも光り、2戦連続のクオリティースタート(6回以上自責3以下)を達成した。チームは敗戦。自身に勝ち負けはつかず、3戦ぶりの白星とはならなかった。

8年前に歓喜を分かち合った右腕を、三塁側ベンチ前から見た。13年に日本一を決めた日本シリーズ第7戦では美馬が先発、自身が9回を締めた。あの日と同じく熱投する右腕からの刺激は「正直なかったです」としながらも「いい投手なのは間違いないので、ロースコアになったと思う」と1歩も譲らなかった。

直球で押した。1回1死一、三塁から安田は150キロで左飛、レアードはこの日最速152キロで遊ゴロ。7回2死一、二塁でマーティンを迎えた際は、投球前に捕手太田を呼び約20秒間、考えを伝えた。初球148キロ直球でファウルを打たせ、最後はスプリットで左飛に仕留めた。

ここ2戦はツーシームを20~30%使い、直球は約15%にとどめたが、この日は直球が23・5%、ツーシームは12・7%。「その日の状態に合わせていい球を使って、相手を考えさせていければ」と持ち前の対応力を発揮した。「調子が良くない中で踏ん張れたことは良かった。ただ、神経を使う場面は多かったので、ストレスのかかる102球でした」。次戦は交流戦2カード目の29日DeNA戦(楽天生命パーク)の見込み。ひりひりとした海辺のマウンドで得た収穫を、勝利へつなげる。【桑原幹久】

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