今季初の5本塁打で交流戦の開幕戦を大勝したDeNAだが、陰に陽に佐野恵太主将(26)の働きが大きかった。

まずは精神面だ。全体練習前、選手を集めてミーティングを行った。「交流戦が浮上していくきっかけになるように」とスピーチをした。借金17での交流戦突入。何かしらの変化をもたらすことが必要だった。「ここまでチームは苦しい状況が続いていたけど、交流戦で景色がガラッと変わる」。このタイミングを逃すわけにはいかなかった。

5回には13試合ぶりとなる5号2ランを放った。中堅左へ推定飛距離122メートルの1発。「感触的にはどうかな、だったけど、自分のスイングができた。開幕してここまで仕事ができていない。ここまでの分も取り返せるようにしたい」。試合前まで打率こそ3割7厘も、得点圏打率が2割2分4厘。打点が13しかなかった。

試合前にはロングティー打撃で復調を期していた。「バットの軌道をインサイドアウトにできるように。めったにやらない練習でした」。4番から3番に入って5試合目。「何番に入っても、試合に出る者として活躍するのが責任だと思う。どの打順でもしっかりやっていきたい」と話した。

依然として最下位だが、反撃を開始にするには、勢いのつく試合となった。「ここまで負けたのは僕もいいところで全く打てなかった。残り90試合以上あるので、打てるようにこれからやっていきたい」。自らに言い聞かせるように話した。【斎藤直樹】

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