ロッテ佐々木朗希投手(19)がプロ初勝利を挙げた。地元岩手の関係者たちも喜びに包まれた。

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佐々木朗の母陽子さんは球団を通じ「ヒーローインタビューでウイニングボールをどうするのかと聞かれて『両親にプレゼントします』と言ってくれたことがうれしくて、号泣しました。私だけではなくて両親にと言ってくれたのが、本当にうれしかったです。援護をしてくれた先輩方に感謝です。そしてこのような舞台を用意してくださった首脳陣の皆様、暖かく見守り応援をしていただいているファンの皆様に感謝の気持ちで一杯です。今日は本当にうれしい1日となりました」と喜びのコメントを寄せた。

陽子さんは11年3月の東日本大震災で夫の功太さん(享年37)を亡くして以降、親族のサポートも得ながら朗希ら3兄弟を育ててきた。

2000年代後半に、岩手県の教育界・スポーツ界で「早寝する子は育つ」という説が口コミで広がっていた。早寝だと、成長ホルモンが抑制されにくくなるとされている。

地元の保育士から「子どもの背を伸ばしたいなら、夜9時には寝かせないと」とアドバイスされた陽子さんは、すぐに実践。夜8時には就寝の準備をし、明かりを消していた。そのかいあってか、朗希は功太さんの181センチをはるかに超えるまでに大きくなった。

朗希も「小さい時に、いっぱい食べていっぱい寝たので、それで大きくなったので」と早寝効果の高さを認めている。栄養面でも全力でサポートしてくれた。昨年の母の日に、朗希は「今、こうやってプロ野球で野球ができているのは母のおかげだと思っています。本当に感謝をしています」と思いを寄せていた。【金子真仁】