阪神斎藤友貴哉投手が、プロ3年目でうれしい初勝利を手にした。

「野手の皆さんのおかげだったり、チームの皆さんのおかげだと思うので、本当にありがたい気持ちでいっぱいです」。2点を追う8回に登板し、先頭山田から若林、森と9球で3者凡退。9回の逆転劇へ流れをつくった。

18年ドラフト4位で入団し、先に活躍する同期の背中を見てきた。「近本、木浪が活躍しててすごく悔しい思いもあった。まず追いつけ追い越せじゃないですけど、そこのラインに立てることがやっぱりうれしい」。妻と子どもを残して、1年目は入寮して野球に専念。ウイニングボールは「家族にあげます」と声を弾ませた。

矢野監督は「こういう1個1個を自信にして、もっと貪欲にやってくれたら、あいつ自身の人生も変わるし、チームとしても助かる。あいつがいい流れで抑えてくれたからこそ、この逆転があった」とたたえた。記念の1勝をきっかけに、頼れる同期とともに飛躍する。

 

阪神斎藤の恩師、元ホンダ監督の岡野勝俊氏 息子が試合やってるよと教えてくれて、テレビを見たらちょうど投げるところだったんです。去年先発した時は力んでいるように見えたけど、今日見たらすごくまとまって、力みなく投げていた。「棚からぼた餅」的な感じで、ほっとしたんじゃないでしょうか。この1勝は大きいと思います。