「ハマの番長」魂が守護神を奮い立たせた。9回2死一、二塁。DeNA三浦監督が、就任後初めてマウンドに向かった。クローザー三嶋が3安打で1点を失い、1点差に迫られた場面。「お前しかいない。お前が締めてくれ」。シンプルな言葉で尻をたたいた。

右腕はゲキに応えた。140キロフォーク、149キロ直球、140キロフォークでディクソンを3球三振。セ最下位チームが、パ2位を押し切った。

三浦監督は「直接伝えたかった。極力、投手コーチに任せていたけど、昨日もバタバタしていたこともあったので。今日は行った方がいいという、直感じゃないですけど、そういう感じになりましたね」と明かした。三嶋は前日27日オリックス戦でも自責点0ながら1失点。現役時代はともに自主トレも行っていた愛弟子に揺るがぬ信頼を伝え、自信を取り戻させた。

交流戦勝利数は、12球団トップの3勝。2点を追う6回に大和が逆転3ランを放つなど、打線は断トツの13本塁打と上り調子だ。三浦監督は「最後まで全員が集中していた」とたたえた。【斎藤直樹】

 

▽DeNA大和(6回に逆転3ラン) 「2死から前の打者2人がつないでくれたので勢いに乗りたかった。打った感触はよかったけど、まさか入るとはと思って走っていた」

▽DeNA牧(8回に9号ソロ) 「打ったのはスライダー。1点差だったので、なんとか塁に出ようと思って打席に向かいました。自分のスイングができました」