交流戦2位のロッテが、交流戦1位を走る中日の敵地名古屋に乗り込んだ。セ界の安定感NO・1右腕は攻略至難だった。試合前まで防御率1・62だった中日柳に対し、3回まで打者9人が完全に封じられた。

芯で捉えた打球さえなかった。カットボール、スライダー、チェンジアップと9人全員が決め球に変化球を使われ、不本意な結果が続いた。井口監督は中日について「投手陣が良いイメージ。打線が投手陣を援護できるように」と話していたが、打者2巡目も打破できない。今季53試合目にして初めて、5回までに安打が1本も出なかった。

大事な試合だった。悪夢の開幕5連敗で始まったシーズンも、この日勝てば貯金が今季最大の「4」になる状況だった。2戦連続で4回KOされていた右腕二木も、初回に連打で先制されるも、5回まで1失点で踏ん張った。それだけに痛い。6回1死から9番代打加藤が左前安打を放ち、無安打無得点は逃れるも、続く1番荻野が2球目を併殺打にし無得点。流れがつかめない。「何とか勝ち越してマリンに帰りたい」と指揮官も意気込んだビジター6連戦の1戦目。12球団最多得点のロッテ打線にとっても、柳は強敵だった。