投打ともに完敗した。広島大瀬良大地投手(30)が今季ワーストタイ6失点で3敗目を喫した。

1回から制球が定まらず、2回に4失点。その後も失点を重ねた。打線もヤクルトを上回る11安打を記録しながら、1得点で12残塁を数えた。5年連続で勝ち越し中のヤクルトに2分けを挟み5連敗で、借金は13に膨らんだ。

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立ち上がりの初回だけで、大瀬良は今季の1試合最多与四球を更新した。2回も1死三塁から四球。リズムに乗れない右腕は、続く元山を2球で追い込みながら3球目を右前へ運ばれ、先制打を許した。続く投手前のバントを一塁へ悪送球。2死二塁で青木に右翼線を破られ、1イニング4失点。序盤の失点がチームに重くのしかかった。

「修正できなかった。コンディションはトレーナーの方がしっかりみてくれている。万全の中でやれている。メカニックの部分があると思う。そこをはっきりさせてしっかり修正したい」

3、4回はいずれも3者凡退で切り抜けたが、5回と6回はまたも失点を重ねた。4月9日巨人戦での2勝目以来、勝ち星から遠ざかる。ふくらはぎ痛から復帰後5試合で勝ち星なく3連敗。「今日みたいな投球をしたら勝てるわけはない、自分に責任がある。立て直したい」。エースとして敗戦の責任を背負った。

本調子でないエースを打線も援護できない。1回から4回まで毎回先頭を出した。1イニング複数安打は4度あり、ヤクルトを上回る11安打を記録した。だが、進塁打は出ず、得点は犠飛よる1得点のみ。残塁は12を数えた。

投打ともにかみ合わない敗戦で、連敗となった。5年連続で勝ち越していたヤクルトに2分けを挟み、5連敗。対戦成績も1勝5敗2分けと大きく負け越している。佐々岡監督は「隙を見せたら、ヤクルトは突いてくる。大地は1点を惜しんでサンタナへの四球。あの四球が大量失点になった。自分のエラーもあるし」とうなだれた。若手が台頭しているとはいえ、チームの骨格を担うのは経験者であり、実績ある選手。中軸たちの復調が、浮上の鍵を握る。【前原淳】

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