楽天先発の田中将大投手(32)が7回100球を投げ、5安打1失点と好投した。勝敗はつかず、石井一久GM兼監督(47)に並ぶ日米通算182勝目はお預けとなったが、今季6度目のハイクオリティースタート(7回以上自責2以下)を達成した。

序盤はやや制球に苦しんだ。逆球が目立ち、時折ほえるながら自身へ活を入れた。3回まで毎回2死から安打を許すも、要所は締めた。4回は7球でこの日初の3者凡退に抑えた。

5回先頭の安田に初球スライダーを右翼席へ運ばれ、同点に追いつかれたが、その後も慎重かつ粘り強く腕を振った。6回は1死から中村奨、マーティンに連続四球もレアード、佐藤を打ち取った。7回は2死一、二塁としたが、藤原を空振り三振に仕留め、決定打は許さなかった。

最速151キロの直球には力があったが「制球できないと意味がない。すごく苦しかったので、何とかまとめられたかなという感じです」と振り返った。制球面には「ボールがすごく暴れていて、ピンポイントの制球がなかった」とし「軸になる球がなかったので、本当に配球面で組み立てが難しかったと思いますが、本当に銀仁朗さんに助けてもらいました」と本調子ではない中、リードした炭谷に感謝した。

5回に安田に許した一発には「甘いボールが行ってしまった」と反省。6、7回のピンチをしのぎ、リードは許さなかったことに「球数をかけてでも失点を防ぐことが最優先」と振り返った。

この日で今季通算の投球回数が99となり、規定投球回数に到達。防御率2・73はオリックス山本(1・63)宮城(2・01)に次ぎ、リーグ3位となった。

▽楽天石井GM兼監督(9安打1得点でロッテに敗れ3位転落)「(打線は)少し重いところもある。調子の出てこない選手もいる中、どうやってホームを踏むのかをもう1度模索して、明日に臨みたい」

▽楽天安楽(今季初の3日連続3連投も、同点の8回に中村奨に決勝ソロを被弾し今季初黒星)「一発を許してはいけない状況で、低めに投げ切れなかった」

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