DeNA京山将弥投手(23)が、ヤクルト奥川恭伸とのしびれる投手戦を制した。7回2安打無失点。最速153キロと直球が走り、課題の変化球も低めに制球された。無四球で自身2連勝を飾った。

先にピンチを迎えた。0-0の6回1死三塁。1番塩見を迎えた。同学年の山本祐大捕手とマウンド上で「しっかり丁寧に低く低く」と話した。初球に148キロ直球でファウルを誘うと、2球連続の落ちる球で3球三振に切った。「外野フライでも1点を取られる。間違えないように。三振がベストだと思っていた。カウント悪くしてスクイズなど作戦をとられたくなかった」と振り返った。

ヤクルト奥川も6回までは同じ2安打で無失点だった。「いいピッチングをしていたので、先に点を取られないようにと思っていました」と気合十分。7回に味方が3者連続本塁打を放つと、他人ごとのように「すごいなあ」と感じながらも援護に感謝した。

甲子園では母校の近江(滋賀)が、大阪桐蔭を下し、サヨナラ勝ちで4強に進むなど快進撃を続けている。先輩としてドリンクを大量に差し入れているが「刺激をもらった。本当に感謝です」と話した。

昨年は2軍監督として育成してきた三浦監督も、好投に目を細めた。「立ち上がりから腕も振れて、変化球も緩むこともなく6回の1死三塁も守りに入らずに攻めていた。追い込んでからも慌てることなくじっくり打ち取ってくれた」。好調の要因には「前回もだけど変化球が緩んで、真っすぐ一本に絞られていた。今日が一番よかった。スライダー、カット、スプリットいいところから落ちていた」と分析。「前回もだけど、今回も一段とよくなった。今日は自分が見た中で一番よかった」と絶賛した。今後に向けては「本人もああいう投球ができると自信持って取り組んでもらえたら」と、さらなる飛躍を期待した。【斎藤直樹】