3年連続42度目の本大会を目指すヤマハ(浜松市)が、スクールパートナー(沼津市)を15-0の7回コールドで下し、好発進した。8番遊撃で先発した入社1年目の相羽寛太(18=静岡高出)が、3安打3打点でチームをけん引した。初出場の焼津マリーンズ(焼津市)は、東邦ガス(名古屋市)に1-11で大敗した。ヤマハは21日の準々決勝で西濃運輸(大垣市)と対戦。焼津マリーンズは第3代表決定トーナメントに回り、19日の1回戦でスクールパートナーと対する。

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台風接近で曇天となった空模様とは対照的に、ルーキーの笑顔がはじけた。3点リードの3回表2死一、二塁。ヤマハ・相羽が快音を響かせた。内角直球を捉え、左翼線へ運んだ。2人が生還し、自身も悠々と二塁に到達。「少し詰まったと思ったけど、良いところに飛んでくれた」と、追加点に沸くベンチに向かってガッツポーズを決めた。

序盤で波に乗った。1回裏に相手先頭打者の遊ゴロを軽快にさばいた。「早めに自分の所に来てほしいと思っていたのでラッキーだった」。得意の守備でリズムをつくると、直後の2回に迎えた第1打席では、初球を狙って右前打を放った。6回にも1死三塁から中前適時打を放ち、3安打3打点。自身初の“猛打賞”と打ちまくった。「しっかりバットを振っていこうという気持ちが結果につながった」。高卒1年目でのスタメン抜てき。重圧をものともせず、期待に応えた。

新人の活躍に引っ張られるように、チームも11安打15得点。投手陣も清水蓮(23)と佐藤廉(22)の完封リレーで、スクールパートナーを寄せ付けなかった。相羽は「次も自分の良さを出せるように、しっかり準備をしたい」と目を輝かせた。西濃運輸と対する準々決勝に向け、勢いをつけた。【前田和哉】