工藤ソフトバンクが、初の借金4という泥沼にはまり込んだ。今季最長タイの5連敗で、2引き分けを合わせて7試合未勝利は今季2度目の最長タイ。工藤監督が就任した15年以降ではワーストの借金を抱えた。

3位楽天とのゲーム差が4に開いた敗戦後、指揮官は「しっかり切り替えて、1試合1試合、とにかく選手は思いっきりやってもらったらいい。その結果、打たれてしまうこともある」と、疲労を浮かべて話した。

逆襲への切り札だった「勝利の方程式」が崩れた。4月以来、4カ月ぶりに岩崎、モイネロ、森の3人が1軍でそろい踏み。工藤監督は「3人で勝てるという戦いができてくることが、連勝だったりというところにつながってくると思う」と、ホークスの勝ち方を確立することを説いていた。だがこの日、同点の7回に岩崎が島内に被弾。8回モイネロ、9回森につなぐことができなかった。

打線も、2回無死一、二塁で中村晃が併殺打。6回も松田が同点打を放ったあとの2死満塁で追加点を奪えず、好機を生かし切れなかった。「選手もなんとかという気持ちはあるんでしょうけど、それがいい方向には行っていないのかなと。結果的に見れば、出てしまってますけど。いつも言っているように、あと1本というところですね」と、監督は淡々と振り返った。

首位ロッテには9ゲーム差にまで離され、3位楽天にも4ゲーム差。逆転優勝どころか、CS圏内も少しずつ遠のいている。「ぼくたちは、試合の中で勝っていくしかないのでね。しっかりと受け止めて、今日の負けを取り戻すには、明日勝つしかない」。4年連続日本一の王者は、最後まで食らいつく。【山本大地】