日本ハム斎藤佑樹の引退試合が、17日オリックス戦(札幌ドーム)に決まった。栗山監督が2日の試合前に「ファンの皆さんに、感謝とともに早く伝えなきゃと思ったので」と明かした。起用法については「体のこともあるので、長くは投げられない」としている。3日イースタン・リーグ最終戦に登板予定で、体に問題がなければ、今季初めて1軍に合流する見込み。

引退発表から一夜明け、斎藤は「まだ、あまり実感はありません。皆さんに発表できて、ホッとしています」と、柔らかい表情を見せた。翌日に控えた2軍最終戦へ「四球を出さないように、しないとね」と笑い「鎌ケ谷では、ずっと投げたくないと思ってプレーしていたのに、寂しくなっちゃう日が来るなんて…。改めて、きれいな球場ですよね」と、ぽつり。「最後に皆さんに感謝を伝えて、終われたら」と気を引き締めた。

 

【日本ハムの主な引退試合】

▽新庄剛志(06年9月27日ソフトバンク戦)

レギュラーシーズン最終戦は阪神入団時から3年間、背負った背番号「63」のユニホームを着て「6番中堅」で先発。3打数無安打だった。試合後のセレモニーでは真っ暗な札幌ドームのグラウンドにグラブを置き、ユニホームを脱いだ。黒いTシャツの背中に「今日、この日、この瞬間を心のアルバムに刻んでこれからもオレらしくいくばいっ!」と白文字でファンへメッセージを贈った。

▽金子誠(14年10月1日楽天戦)

「9番遊撃」で先発。1安打1打点2得点と奮闘した。試合後のセレモニーでは、わが子2人から花束をもらい、チームメートから背番号と同じ8度胴上げされた。「自ら引退をする決断をして、ごめんなさい。金子誠の野球人生はファイターズという1本の川の流れに乗り、21年の時を経て大海原へ、たどりつきました」とファンにあいさつした。

▽稲葉篤紀(14年10月5日楽天戦)

公式戦最終戦で「5番右翼」で先発。無安打に終わったが3度打席に立ち、花道を飾った。セレモニーでは花束を渡した中田の涙にもらい泣き。スピーチでは「中田翔を、よろしくお願いします」とファンに異例のお願いをした。

▽田中賢介(19年9月27日オリックス戦)

シーズン最終戦に「2番DH」で先発し、4打数2安打1打点。9回は志願して二塁守備にも就いた。福岡から駆けつけた両親の前で「壁にぶち当たり苦しくなった時、父は『逃げるな。正直に真っすぐ生きろ。コツコツ努力すれば必ず乗り越えられる』とメッセージをくれました」とあいさつ。ピンク色のライトが揺れる札幌ドームを1周した。