広島の守護神栗林良吏投手(25)が、球団新記録となる15試合連続セーブを樹立した。

3点リードの9回に登板。先頭に四球を許すも、無失点で締めた。お立ち台で隣の鈴木誠に指示されたのか「フォーーー!」と喜びを表現。新記録には「チームのみなさんが良い場面でつないでくれた結果。僕は何もしていない。本当にチームに感謝したいです」と謙虚に頭を下げた。

新人王を争う牧との直接対決を制した。無死一塁から内角低め149キロ直球で右飛に封じた。「どのバッターでも全力で抑えにいっているので、牧選手を意識せずに、1人の打者として勝負することができた」。自身の登板数と牧の出場試合数を引き合いに「与えられる場面が牧くんと比べても少ない。そういう意味でもしっかり1戦1戦やっていきたい」と引き締めた。

前日11日のドラフト会議では、うれしいニュースが届いた。昨季までトヨタ自動車でともに戦った1学年下の後輩の中村健人外野手(24)が、広島に3位で指名された。「やっぱりうれしいのが一番。また一緒にやれる」と笑顔。指名後には「おめでとう。何かわからないことがあれば協力するよ」と連絡したという。旧知の仲間が加わることは何よりの励みとなった。

これで22試合連続無失点で、新人歴代単独2位となる32セーブ目。残り試合へ「どの試合でも、どういう場面でも、1試合でも多く投げて貢献していきたい」。チームの今季最長タイの6連勝に導き、6月10日以来の借金1桁台となる「9」まで減らした。3位巨人には5ゲーム差だ。鉄壁の剛腕が、チームの快進撃を、一番後ろで支えている。【古財稜明】

▽広島佐々岡監督(栗林の新記録に)「偉大な大野さんの記録を抜いたのは素晴らしいこと」