既に優勝を決めている拓大に、あのOBからエールが届いた。

馬淵烈(つよし)監督(32)の父、明徳義塾(高知)・馬淵史郎監督(65)が今季最終戦を観戦した。母校は2年ぶり5度目の2部優勝を果たしたが、新型コロナウイルスの影響で入れ替え戦はなし。1部昇格はお預けとなった。史郎監督は「入れ替え戦がないのはさみしいけど、学生野球を最後までまっとうできた。秋のシーズンをやってもらえたのは、ありがたい。4年生を中心に最後までやって、有終の美を飾れたのは次につながる」と、引退する4年生たちを励ますように話した。

就任2年目で初優勝した烈監督には「まだまだ駆け出し。勢いだけでしょう」と辛口だったが、それは勝負師の先輩として贈る言葉でもある。「結果が出たのは、いいこともあるでしょうけど、これから苦労もする。勝負事ですから、勝ちばかりじゃない。壁に当たることもあると思う。考えながらやればいい。失敗、成功が経験、財産になる」と続けた。

東農大戦は9回に追いつかれ、引き分けた。勝ちは逃したが、今季を8勝2分けの無敗で終えた。優勝を続け、来春こそ1部昇格へ。拓大に関わる全ての人の願いだ。【古川真弥】